平久保半島の夜空と、浜に停めた帆掛けサバニ 平久保半島自治協議会の役員・事務局メンバー 石垣市長への表敬訪問
ISHIGAKI ・ HIRAKUBO PENINSULA

平久保半島にある、
全ての自治会が
ひとつになった協議会。

平野・平久保・久宇良・明石・伊原間。石垣島最北端の半島にある五つの自治会(公民館)が、はじめてひとつの協議会になりました。この半島をどう使うのかを、ここに住む私たちが決めるためです。

なぜできたのか 何をしているのか

平久保半島の夜空と、浜に停めた帆掛けサバニ

01 WHY WE UNITED

なぜ、できたのか。

五つの集落は、これまでそれぞれに自治会を運営してきました。それを一つにまとめたのは、集落ごとに考えていては間に合わない問題が、同時に来ているからです。

01

平久保半島ブランドを、次の世代につなげるため

この半島には、世界的にもトップクラスの夜の暗さと、手つかずの海岸線が残っています。それを今と同じ状態で渡すのではなく、価値を高めた状態で渡す。協議会の一番の目的はここにあります。

夜空の半島から夜明けの半島へ。5体のキャラクターが海岸線を見つめ、価値を高めて次の世代へ渡すことを表した図
02

過疎化で、各自治会の人数が減っている

それぞれの集落は小さくなり続けています。一つの集落だけでは、地域の意思を示すことも、行事を続けることも難しくなりました。半島でまとまることは、暮らしを続けるための現実的な手段でもあります。

五つの集落それぞれで人数が減っていく様子と、ひとつにまとまって意思を示し行事を続けられるようになる様子を並べた図
03

大規模なリゾート開発の計画が数件きている

半島にはまだ大規模リゾートホテルが一軒もありません。だからこそ計画が持ち込まれます。窓口が集落ごとに分かれたままでは、半島全体の景観も夜空も守れません。

開発が進んだ街の姿と、半島全体で守ることで景観も夜空も守られる姿を並べた図
04

私たちは、この土地を渡していく側だから

よそから来る開発業者やアクティビティ事業者は、稼げなくなれば土地を売り、次の場所へ移ることができます。それ自体を責めるつもりはありません。ただ、先代からこの土地を受け継いだ私たちは、そうではありません。ここで暮らし続け、次の子どもたちに渡す側です。だから、そのまま渡すのではなく、価値を高めて引き継ぐ責任があります。

稼げなくなれば移っていく人と、この土地で暮らし続けて次の子どもたちへ引き継ぐ私たちを対比した図
キャラクターの紹介を見る
五つの自治会がひとつの円卓で平久保半島全体を協議している図 北極星・サガリバナ・ヤシガニ・ウミガメ・カンムリワシをモチーフにした五体のキャラクターが、平久保半島を中心にした円卓を囲んで話し合っています。 平久保半島 平野・平久保・久宇良 明石・伊原間 にぬふぁん 北極星の妖精 さがりん 夜に咲く花の妖精 わしお 空から見ている妖精 やしりん 海と森を行き来する妖精 かめりん 浜にもどる妖精
  • にぬふぁん(北極星の妖精)
    にぬふぁん 北極星の妖精 「道しるべは、変わらない。」
  • さがりん(夜に咲く花の妖精)
    さがりん 夜に咲く花の妖精 「夜が明るくなると、咲く時間が狂う。」
  • わしお(空から見ている妖精)
    わしお 空から見ている妖精 「上から見れば、半島はひとつ。」
  • やしりん(海と森を行き来する妖精)
    やしりん 海と森を行き来する妖精 「道を渡れなくなったら、戻れない。」
  • かめりん(浜にもどる妖精)
    かめりん 浜にもどる妖精 「浜が明るいと、子が海へ行けない。」
  • にぬふぁん「道しるべは、変わらない。」
  • さがりん「夜が明るくなると、咲く時間が狂う。」
  • わしお「上から見れば、半島はひとつ。」
  • やしりん「道を渡れなくなったら、戻れない。」
  • かめりん「浜が明るいと、子が海へ行けない。」
半島の生きものと星をモチーフにした五体が、ひとつの円卓を囲んでいます。 集落ごとではなく半島全体で話し合うという、協議会のかたちそのものです。

100年後、1000年後を見据えて話し合える場所を、この半島に。

目の前の一件ごとに、集落ごとに判断していては、その先までは見えません。半島全体で、長い時間の単位で話し合う。そのための協議会です。

02 THE DARKEST SKY

世界的にもトップクラスの、
夜の暗さがあります。

21.89
mag/arcsec²
夜空の暗さ(実測値)

自然状態の空の限界に近い値です。これは感想ではなく、機器で測った数字。世界中どこでも同じ基準で比べられます。夜が普通に暗いことに価値がある時代に、それがまだここに残っています。

天の川
夏も冬も、肉眼で見える
南十字星
国内で見えるのは八重山諸島だけ
北緯24度
銀河の中心部が空高く昇る
03 WHY IT SURVIVES

この暗さは、地形が守っています。

日本に暗い場所は他にもあります。しかし平久保半島の暗さは、たまたま人が少ないからではありません。この半島の形そのものが、光を入れない構造になっています。

星空の下、平久保半島の海岸線を見つめる5体のキャラクター
270m
m / 半島の最狭部
細長く海に突き出た地形

伊原間の「船越(ふなくやー)」では、太平洋側の長田浜と東シナ海側の伊原間湾がわずか270m。昔は船を担いで越えたほどです。三方を海に囲まれ、陸側に光源が入り込む余地がありません。

上空から見た平久保半島。最狭部の「船越」が約270mしかなく、細長く海に突き出していることを示す図
526m
m / 於茂登岳
市街地の光を遮る沖縄県最高峰

石垣市街地と半島の間には、沖縄県最高峰の於茂登岳を中心とする於茂登山系が東西に横たわります。島の明かりは、この山に遮られて半島まで届きません。

夜の石垣島。手前の市街地の明かりを標高526mの於茂登岳が遮り、その先の平久保半島側が暗く保たれていることを示す図
昼間の石垣島を上空から見た写真。市街地と平久保半島の間に於茂登岳の山なみが横たわっている
同じ地形を昼に上から見たところ。市街地と半島のあいだに山が一本横たわっていることが分かります。
MEASURED DATA

この「遮られている」は、実測で確かめられています。

石垣島を南北に縦断して7地点で測った、夜空の暗さの実測値を見る

2026年8月16日深夜から17日未明にかけて、専用測定器(Unihedron Sky Quality Meter)で石垣島を南北に縦断し、7地点で夜空の暗さを測定した記録です。市街地側から半島へ北上するほど暗くなるという光害の勾配が、一晩の測定ではっきり現れています。

石垣島 夜空の暗さ実測値(2026年8月16〜17日/月齢4.2・月没後・晴天)
地点(北 → 南)SQM値 mag/arcsec²
流れ星の丘(久宇良・観測所)21.86 / 21.89この夜の最暗値
平久保半島・久宇良21.82 / 21.85
伊原間21.67 / 21.71
玉取崎展望台21.60
野底21.50 / 21.58
桴海・米原方面21.24
名蔵・嵩田方面19.36〜19.39市街光の影響

市街地に近い名蔵・嵩田方面(19.4弱)と平久保半島(21.8台)では、夜空の明るさに約9倍の差があります(SQMは対数スケールで、2.4の差が9倍にあたります)。 理論上の最暗値は約22.0。平久保半島の21.82〜21.89は、アタカマ砂漠・マウナケア・テカポなど世界の一級観測地で報告される21.7〜22.0と同じ水準です。

出典: 流れ星の丘(ホシハク合同会社)による実測。 実測の全データと測定方法を見る 実測マップ

0
大規模リゾートホテル
まだ、選べる状態にある

半島にはまだ一軒もありません。これは「何も無い」ではなく、まだ選べる状態にあるということです。

浜辺に立つ「大規模リゾートホテル 0軒」の看板
地図の凡例。半島の陸地、山地(於茂登山系)、主な地点、ヤシガニ保護地区
平久保半島の地図。北から平野・平久保・久宇良・明石・伊原間の五つの集落、平久保灯台、於茂登岳、エコロード、ヤシガニ保護地区、西表石垣国立公園の範囲を示す
北から 平野・平久保・久宇良・明石・伊原間 の五つの集落。東海岸には未舗装のエコロードが通り、ヤシガニ保護地区と西表石垣国立公園が重なります。右下は石垣島の中での平久保半島の位置です。

於茂登岳が遮ってくれるのは、島の外側から来る光だけです。半島の中にできた光を遮る山は、どこにもありません。ひとつの施設の照明が、そのまま半島全体の測定値を押し下げます。

地形が2億年かけて作った条件を、たった一棟の建物が壊せてしまう。だから、半島全体で基準をそろえる必要があります。

星空だけでは、ありません。

夜の暗さは、この半島に残っているものの一つにすぎません。昼の平久保半島も、同じくらい手つかずです。

04 BY DAYLIGHT

舗装されていない道が、13.6km。

伊原間から最北端の平野まで、東海岸に沿って「平久保半島エコロード」が続きます。自然景観を優先して、基本的に舗装されていません。街灯もありません。その両側に、人の手が入っていない海岸と森が広がっています。

動画「平久保半島エコロード」(石垣市公式YouTubeチャンネル)

未舗装のまま続く平久保半島エコロード
集落を抜ける道
人工物のない浜
手つかずのビーチ
半島の東海岸とサンゴ礁
サンゴ礁と外洋
琉球石灰岩と鍾乳洞
琉球石灰岩と鍾乳洞
半島に暮らす野生生物
希少な野生生物

半島の陸と海の多くは、西表石垣国立公園に指定されています。2016年の拡張では、平久保・久宇良のサガリバナ群落地が新たに加わりました。石垣島でヤシガニ保護区が設定されているのも、この半島だけです。

星空、海岸、森、地質、そして五つの集落の暮らし。これらが一つの半島に、ばらばらにならずにまとまって残っていることが、平久保半島の価値です。

05 WHAT IS AT STAKE

このままでは、
この土地の価値がなくなります。

大げさな話ではありません。基準がないまま開発が始まると、次の順番で価値は失われます。

1
基準がばらばらになる

土地は集落ごとに売買され、交渉も集落ごとに行われます。話がまとまるたびに条件が変わり、半島全体としての基準は残りません。

2
一棟で、数字が落ちる

半島の中の光を遮る山はありません。基準外の照明が一つできれば、それだけで半島全体の測定値が下がります。夜の暗さは、一度失うと戻りません。

3
選ばれる理由が消える

「どこにでもある島の海辺」になれば、ここを選ぶ理由は価格だけになります。地域も事業者も、そこから先は値下げでしか競争できません。

だから私たちは、開発が来てから交渉するのではなく、来る前に半島全体の基準を決めておくことにしました。

06 WHAT WE DO

何をしているのか。

五つの取り組みが、ひとつながりです。住民で合意し(憲章)、国と計画をつくり(IP計画)、事業者と約束し(協定書・認定制度)、最後に条例にする。

07 THE ORDINANCE / 平久保半島条例

この半島の使い方は、
ここに住む私たちが決める。

平久保半島には、いま大規模な開発計画の話が届いています。開発そのものを否定するつもりはありません。むしろ、基準が定まっていることは事業者にとっても利益になります。問題は、それぞれがばらばらに進めば、半島全体の価値は残らないということです。だから私たちは、地域として基準をそろえ、その基準を条例というかたちにすることを目指しています。

01
価値を定義する

何を守り、何を活かすのか。曖昧な言葉ではなく、地域の合意として文書にします。

02
基準をそろえる

景観・照明・規模。半島全体で同じ基準に立つことで、はじめてブランドになります。

03
許認可でゲートする

罰するのではなく、着手の前に確認する仕組みへ。ニセコ・軽井沢などの先行事例に学びます。

条例案の全文を読む なぜいま条例が必要か
08 FOR DEVELOPERS & OPERATORS

ルールがあることは、
事業者にとっても資産です。

統一された基準がある土地では、隣地が無秩序に開発される心配がありません。景観と夜の暗さが守られることは、そこに投資した事業者の価値を守ることでもあります。私たちは、開発を検討される方を排除するつもりはありません。同じ基準に立っていただける方と、一緒に価値をつくりたいと考えています。

01
周辺環境が守られる

半島全体が同じ基準に立つため、景観・夜の暗さという資産が、事業の前提として維持されます。

02
地域と対立せずに着手できる

事前届出の仕組みにより、計画段階で論点を確認できます。着工後に地域から反対の声が上がる事態を避けられます。

03
平久保ブランドを共有できる

認定事業者として、地域が育てるブランドの一員になれます。協議会のサイトから直接予約につながり、個社では作れない価値を共有資産として使えます。

主な資料はこちらから
計画段階でのご相談を歓迎します。早い段階でお話しいただくほど、双方の手戻りがなくなります。
事前相談する
09 ALREADY IN MOTION

条例の前に、すでに動いています。

いきなり条例を求めているわけではありません。地域の側で理念を文書にし、賛同する事業者を認定する仕組みを、先に動かしています。

平久保半島共同憲章

五つの公民館が合意した、この半島の理念。何を大切にし、どう使っていくかを地域の言葉で定めています。

憲章を読む
平久保半島認定制度

理念に共感し、持続可能な地域づくりに貢献する事業者を、地域の側が認定する制度です。認定マークが選ぶ目印になります。

制度と認定事業者を見る
10 ACTIVITY LOG

活動の記録

すべての活動を見る
11 OPEN RECORDS

決めたことは、
すべて公開します。

共同憲章も、条例案の全文も、総会の議案と結果も、年度ごとの決算も。協議会が決めたことは、例外なく公開します。基準をつくる側が閉じていては、基準は信用されないからです。

全文
平久保半島共同憲章
全文を読む
ひな型
地域づくり協定書 ひな型(v3.0・協議用の素案)
準備中
1枚
事前協議の流れ(事業者向け)
準備中
第4稿
平久保半島条例案(全文・改稿履歴つき)
全文を読む
2026.04.08
令和8年度 総会 議事録・総会資料
準備中
2026.04
令和7年度 収支決算書
準備中
毎月第1水曜
月例会 議事録(バックナンバー)
準備中
第1〜5号
協議会だより(半島の全戸へ配布)
準備中
現行
規約・役員名簿
準備中
12 BOOK WITH A CERTIFIED OPERATOR

認定事業者から、予約する。

この半島で遊ぶとき、認定マークのある事業者を選んでください。それだけで、あなたのお金は、この景色を守るルールに賛同した人のところへ届きます。

予約が入ることが、この仕組みを回します
01
認定事業者に
予約が入る
02
認定に
実利が生まれる
03
基準に賛同する
事業者と住民が増える
04
半島全体の基準が
現実になる
条例は行政に求めるだけでは通りません。基準を守る事業者が実際に選ばれているという事実が、いちばん強い後押しになります。
すべて 大自然を歩く 海と潮風 夕暮れと夜 夜空と星 島の食 島の暮らし
認定事業者は9社。やりたいことのカテゴリから探せます。
認定事業者を一覧で見る

次の世代に、価値を高めて渡す。

平久保半島自治協議会

石垣島最北端、平野・平久保・久宇良・明石・伊原間の五つの公民館による住民組織です。視察・取材・認定制度に関するお問い合わせを受け付けています。

hirakubo55@gmail.com
090-9382-0744(事務局 新垣信成)
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